Hyppolite仏語訳のヘーゲル精神現象学紹介 導入章の22











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(2024年10月13日) ヘーゲル弁証法は作用反作用、統合の仕掛けで、これを繰り返し進展する。1801年、ヘーゲル最初期(おそらく)の本書では弁証法の言葉は出現しない。しかしその概念が弁証法に酷似するexpérience経験なる語が重要な役割を占める。訳者のHyppoliteは経験を弁証法と捉えて良しとしている。では源初ヘーゲル弁証法、経験弁証法(Dialectique d’expérience)とは。 • 反作用に当たる言葉はnégation否定。この否定の様が限定的 « négation déterminée » であるとHyppoliteが指摘する。限定とはどのような否定か。ここで懐疑主義の否定をやり玉に挙げる。それは全面否定で、否定の後には己身の置き場すらない否定だと。Hyppoliteはデカルトも同じ穴のムジナじゃ(ムジナは出してないがそれに近い言質でひっくるめている)。 • 一方、ヘーゲル弁証法では部分否定をもっぱらとする。否定しても主体(悟性)は客体(否定された概念)とのつながりを残す。だから弁証法の次段階(moment節目)を形成できる。それ故に経験弁証法は「方向性完結性を具有するのだ」すなわち絶対知を捉えるに至るのじゃ。ヘーゲルの(今様の言葉)ドヤ顔が目に浮かぶ。 • 経験弁証法が方向性完結性を持つとは、そこ弁証過程には理性が支配していると言える。悟性も知も現象の野で影になってしまっているはずなのに、理性はどこから来るのか。ここでチョー天才のヘーゲル先生が持ち出したのは « conscience naturelle » 自然悟性。理性も悟性も知だって、現象の野に入ったら実在(en-soi , pour-soi)を失い現象、phénoménal、に果てる。しかし悟性に限って « conscience naturelle » 自然の悟性、現象の野に入る前の悟性に立ち戻り、否定を限定に、方向性を絶対知に向かわせるのであると。この理性に制御された弁証法の道のりは « effectivement réel » 実効的な実際だともヘーゲル先生は教えてくれます。 • 過去ヘーゲル現象学youtube動画の住所 • ヘーゲル精神現象学の0回(全体の紹介)    • Hyppolite仏語訳のヘーゲル精神現象学紹介   • 同第1回動画リンク ヒトは現象の影で考える、現象である限り絶対にたどり着かない •    • Hyppolite仏語訳のヘーゲル精神現象学紹介 導入章の1   • 第2回リンク ヘーゲルはオソレを語る。無力の個が絶対を前にする心構え •    • Hyppolite仏語訳のヘーゲル精神現象学紹介 導入章の1_2   • 第3回 動画リンクは 動画リンク    • Hyppolite仏語訳のヘーゲル精神現象学紹介 導入章の2_1   • 部族民通信のSNS活動 • ブログアドレス https://blog.goo.ne.jp/tribesman • ホームページアドレスはwww.tribesman.net  • PDF(Youtube でのプレゼンパワーポイントをPDF化している) • Youtube動画をサイト内に貼り付けている • XTwitterに参加 部族民通信@9pccwVtW6e3J3AF

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